2月 グルメマガジン

さんぼんぎ

NAGANUMA

スパイスの香りとともに銀のプレートが運ばれてきた。訪れたのは1月某日。この日のカレーは「新年あけましてプレート」だ。カレーはチキン、カボチャ、ビーツの3種類。チキンはコクがあってまろやか、カボチャはほっこりとした甘さ、ビーツはキリっとした甘さが感じられた。
「混ぜてもおいしいですよ」。出村孝幸店主の勧めに従って、思い切ってチキンから順にターメリックライスの上にかけていく。付け合わせの大根のアチャール、オクラのサブジ、マンゴーのピクルス、それにヨーグルトサラダのライタも一緒に混ぜる。それぞれの料理が混然一体となり、口の中で新しいカレーができあがった。

同店は、長沼出身で会社員だった孝幸さんと、青森出身で飲食業が長い美緒さん夫妻が2018年12月に同町郊外の空き家でオープン。それまで札幌に住んでいたが、美緒さんの妊娠を機に「田舎で子育てがしたい」と移住した。現在、5歳と2歳の2男がいる。夫妻はともにカレー好きで、開店に至ったという。

こだわりは長沼と近郊でとれた食材を使うこと。玉ねぎ、カボチャ、オクラ、トマト…と地元でとれるものなら何でも使う。インド産のスパイスは「素材に合わせて足し算や引き算をして使っている」という。決まったメニューはなく、旬の食材が最もおいしく食べられるカレーを常に2~4種類用意。1月中旬からは、越冬させて甘みが増した小松菜のカレーを出している。

店名は、出村さんが小学生のころ、同店のあった辺りに友達と作った秘密基地の名前が由来。「3本の木があってクワガタやカブトムシがよくとれたんです」。オープンから3年。これからも大好きなまちの魅力をスパイスの力で引き出す。

< ぷらすわん >
カレー店だが、手作りスイーツも絶品。地場産の平飼い養鶏卵を使ったプリンケーキや、地場産のニンジンを使った「ジンジャーキャロットケーキ」などが好評だ。日替わりで常時1~2種類を用意している。

< お店情報 >
さんぼんぎ
長沼町東6線北2(ながぬま温泉近く)
営業時間 午前11時半~ラストオーダー午後4時
定休日 水・木曜
座席数 12席
℡0123-88-2278

ライター : 末永 直樹

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